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Directed and Produced by
純谷吉松(Itoya Kichimatsu)


■2002年1月のニュース一覧
▼[2002.01.31]権力をゴミ箱に
▼[2002.01.30]テキトーなニュースの時間
▼[2002.01.29]捨てるべき政治も経済も
▼[2002.01.27]「あのとき」は,今?
▼[2002.01.25]指先感覚玄妙に
▼[2002.01.23]未来の望むに
▼[2002.01.22]want nEt'sBot to come
▼[2002.01.20]ネットTVは必然必定
▼[2002.01.19]クールな明日を考える
▼[2002.01.18]ときめきの力たち
▼[2002.01.17]つながれた手の離れるとき
▼[2002.01.15]ヘッドマウントディスプレイの,世界
▼[2002.01.13]どうなることやらどうにもならんか
▼[2002.01.12]陰りの枯れ野に風抜けて
▼[2002.01.11]オソレイリソフト
▼[2002.01.10]新iMac,無条件支持
▼[2002.01.09]路線上の革新,そのひとつひとつ
▼[2002.01.07]新春大笑い小咄
▼[2002.01.06]噂の秒針,進む

■2002年02月のニュース一覧
■2001年12月のニュース一覧


 
[2002.01.31]
  権力をゴミ箱に


 ▼PGP作者が語る,プライバシー侵害と戦う術(ZDNet News)
  http://www.zdnet.co.jp/news/0201/28/e_pgp_m.html


 権力から自由(フリー)でいること。当然の自由のために,使われる,PGP。

 暗号ソフト「PGP(プリティー・グッド・プライバシー)」の開発者であるフィル・ジマーマンのインタビューから。「今なら,PGPを人権を守る運動家に使って欲しくて開発したと主張できる」。「都会では常に鍵をかけなければいけないように,ネットで自分の身を守るために暗号化した電子メールやファイアウォールが必要だ」。「影響を受けた人物をあげるとしたらダニエル・エルスバーグだ」。

 もともと,プライバシー的な要素の薄いインターネットは,スニッフィングツールを使えば,イーサネットを流れる情報をすべて取り出せる(winならVigil,OS X,FreeBSDならettercap)。彼のみているウェブサイトのアドレスも,彼女のメールの文章も,社長のクレジットカード番号も簡単に手に入る。と云っても,それは別になにか悪いわけぢゃない。もともと,そういうものなのだ。だから,必要なら自分で暗号化を施すのは当然。人のモラルを期待するよりは保身に労力を使う方が賢い。

 ダニエル・エルスバーグの名前が出ているのは,PGPの意図に,政治的な匂いを付ける。エルスバーグは,国防省の官僚としてベトナム戦争の侵攻計画を練っていたが,職を辞し,戦争の極秘文書(ペンタゴン・ペーパー)をマスコミに公開した。エルスバーグは起訴されたが,検察側の情報内容が盗聴によるものであることがばれ,起訴は却下された。PGP開発への流れとして考えると,興味深い。もう,必要がない国という権力,企業という権力,旧時代の常識という権力を,ゴミ箱に捨てるために,PGPは使われる,使える。




 
[2002.01.30]
  テキトーなニュースの時間


 ▼ファイル交換サービス「ファイルローグ」に仮処分申請(Impress INTERNET Watch)
  http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/2002/0129/fr.htm


 テキトーな人間たちによるテキトーな訴訟は,テキトーなニュースとして扱われるべき。

 日本レコード協会会員のレコード会社19社とJASRACは,ファイル共有サービスを提供している日本MMO社に,CDから作成されたMP3ファイルの交換停止を求める仮処分申請を行った。

 取り上げるのもばからしいお話なのでテキトーに難癖つけて終わることにする。「音楽業界の生命線はコピーライトである」100年前のコピーライトと1年前のコピーライトは違う。コピーライトは社会によって変化するものだ。ネットワークが日常となった社会には,これまでのコピーライトは適応できない。「音楽CDの売上が11%減という結果もあり」音楽業界全体の低迷は,素人の目からみても明らかであり,その中でCDが売れていたら異常事態である。マーケティング戦略に失敗しているレコード業界が,その原因を転嫁している以外に受け止められない。

 「3年連続でレコードの売上が減少しているのは,明らかにコピーの影響だ」。最初の2年は携帯電話などにお金を使っているせいと云っていたのに(読売新聞の記事),今さらとってつけたようにコピーを原因にするのは,状況認識できない無能さをみせつけているだけだ。そして「コピーの影響」という認識も,当然トチ狂っている。「(ノーティス・アンド・テイクダウン手続きは)今回のようにサービスそのものにかかわるものについては機能しない」そんなとってつけたような但し書きを加えるのは,あなたたちではなく著作権審議会であるはずだ。「会社が海外に移転しても,仮処分申請に影響ない」海外企業には,なにもできないくせにね。日本MMOは,移転ではなく,海外で新規に会社設立すべきだ。




 
[2002.01.29]
  捨てるべき政治も経済も


 ▼「エバークエスト国」のGNPは世界第77位(CNET Japan)
  http://japan.cnet.com/News/2002/Item/020128-5.html


 今はリアルに還元されて価値のあるワイヤードの貨幣も,すぐにワイヤードだけで生産され,消費されるようになる。その時,手元にある価値の薄い1万円札の意味は?

 カルフォルニア州立大学経済学部助教授の調査では,人気のオンラインRPG「エバークエスト」内の経済活動は,1人当たりの国民総生産(GNP)が2266ドルで世界第77位。「pp」と呼ばれる貨幣の為替レートは1ppあたり1セントで,日本円やスペインペソよりも高くなっている。エバークエストではアイテムの売買を公式に禁止しているが,外部のオークションでは取引が行われている。

 つまり日本円で1万円のお金をもらうより,1万ppの貨幣をエバークエスト内で手に入れた方がよっぽど金持ちで裕福,ということだ。日本の経済なんて,そんなものだ。そんなものに汗水流すのに,価値があるかい? そんな経済世界で偉そうな顔をしている人間の,ヒモジサがわかるかい?

 ヨーロッパの大部分がユーロ通貨で統一され,よくよく考えれば,変な縄張り意識さえなくなれば,世界統一通貨を流通させることも可能なんぢゃないの? と思わせる。ネットワーク上では,国ごとの通貨だの,国ごとの時間だの煩わしいだけで不便なだけ。この国のたわけた政治と経済に付き合っているくらいなら,エバークエストの世界で暮らした方が,よっぽど幸せになれる。




 
[2002.01.27]
  「あのとき」は,今?


 ▼誰も驚かないネットスケープのMS提訴(CNET Japan)
  http://japan.cnet.com/Enterprise/News/2002/Item/020124-5.html


 なにがあってもしぶとく肥え太っていくと思われていたMSが,今年はどうもおかしい気がする。「あのときから,本当の転落が始まった。転落してからは,早かった」と未来がいうときの,「あのとき」は…。

 ネットスケープ社がマイクロソフト社を提訴したが,ハイテク業界はおおむね無関心だ。提訴は99年11月から予期されていたが,01年6月の控訴裁判決後にもなく,ここまで遅れた。

 もしかしたら,だが,未来から考えたときに2002年という年はMSが崩壊していった年だったな,と思わせるものがあるのではないか,とひしひしと感じられる。過去記事にも書いたが,まるで今年が厄年ででもあるかのように,今年に入ってからMSの動きは不穏に乱れている。いろいろと乱れるのは今までも同じようなものなのだが,今年に入ってからはどうにもこうにも収まりが悪過ぎる。そう思うのは,私だけだろうか?

 だから,AOLの今回の手の打ちようは絶妙のタイミングとなっている。いや,AOLもそれを見越して手を打ったように思える。いつ起こしてもよかった訴訟だが,混乱を収めることができず,転げ落ちていくのを踏ん張ろうとしている体勢に浴びせ倒すようなネットスケープの使い方だ。ネットスケープがAOLに統合されてもう3年になるが,これまでに訴訟を起こしてもMSには痛くもかゆくもなかったが,今なら,命取りになりかねない気がする。去年は順調にこなしていったMSの裁判対策は,根本から悪い方に転がり始め(ZDNet Newsの記事),焦りばかりが目立つボロが発覚している(ZDNetエンタープライズの記事)。今,は,もしかしたら未来からみたら,重大事が起こっているのかもしれない。




 
[2002.01.25]
  指先感覚玄妙に


 ▼Macworld Expo San Francisco 2002 で見つけた珠玉たち(TidBITS)
  http://www.tidbits.com/tb-issues/lang/jp/TidBITS-jp-612.html#lnk3


 左手の人差し指先は,マウスをクリックしたことはない。でも,なにか,をクリックしたくてうずうずしているかも。

 マックワールドエキスポ/サンフランシスコでもっともクールだったのは,グリフィン・テクノロジーズ社パワーメイトだ。つまみ型で回したりクリックしたりすることに,個々のソフトの好きな操作を割り当てられる。その他には,パワーマックをカラフルにできるアップルスキンズ,エクセル最大のピンチとなるマックOS X用のメイサというスプレッドシートソフト,iPodをデータベースとして使えるプロVUEなどがあった。

 新iMac以外はみるものがないなんて記事(WIRED NEWSの記事)もあったが,TidBITSの記事は面白かった。白とシルバーしかなくなってカラフルさが欲しいといってもそれはどぉよという感じのアップルスキンズも楽しいし,メイサのスクリーンショットは妙にカッコヨク,使ってみたくさせる。iPodをPDAっぽく使えるプロVUEも20ドルならいいかもしれない。

 そしてなんといってもパワーメイトだ。摩訶不思議なボタン型で,回す動作で音量の大小を変えたりコマを左右に動かしたり,ボタンを押す動作で割り当てたキーボードショートカットを実行したり,ソフトを立ち上げたり。ウインドウズXPでも使えるらしく,いじってみたいいじってみたい。右手にマウスで左手にパワーメイトでなにかできないかなと思うと楽しそう。指先にフィットするように,指先の感覚を玄妙に伝えるように。左手の指先が,欲しがってます(^_^)。




 
[2002.01.23]
  未来の望むに


 ▼「Visor縮小」に開発者は失望。Handspringの事情説明も逆効果?(ZDNet News)
  http://www.zdnet.co.jp/news/0201/22/e_handspring.html


 過去の望みに応えていても,消えるだけの運命だ。未来の願望,未来の希望に,応えて,こそ。

 ハンドスプリング社が,スプリングボードを使った電子手帳タイプ端末から徐々に撤退し,ワイヤレスの通信端末に特化していくことを説明したが,これまでのPDAのデベロッパーは,「バイザーは死んだ」と失望している。同社はまもなくトレオというワイヤレス製品をリリースし,それにフォーカスしていく。

 PDAメーカーの紆余曲折は続く。国内でも,ハンドスプリングはフェードアウトしていき,パームは耳を疑うような叩き売りを続けている。ソニーがいつまでこの市場にいるのかわからないが,たいして期待はできないだろう。アップルは計画を進めていたPDA端末を中止したという話もある。

 私はバイザー撤廃の動きを支持する。必要なのはネットワークだ(過去記事)。ネットワークを単体で持たないデバイスに価値は小さい。今のPDAを単体で満足できる人は少ない。なら,トレオに特化した方がいい。サイビコ過去記事)やポゴMYCOM PC WEBの記事)みたいに,もぉ欲しくて欲しくて欲しくて欲しくてたまらなくなるようなデバイスに,ハンドスプリングの開発力を向けて欲しい。それが,未来の望むことだ。(こういう使い方もあれですが,なにか?ヽ(´ー`)ノ)




 
[2002.01.22]
  want nEt'sBot to come


 ▼バンダイ、ネットと連動して楽しむ二足歩行ロボット玩具(Nikkei BizTech News)
  http://biztech.nikkeibp.co.jp/wcs/show/leaf?CID=onair/biztech/prom/165457


 なんて名付けようか。ネッツボット,なんてどぉ?

 バンダイ社は2足歩行のロボットで,インターネット上で対戦ゲームも楽しめる玩具「バトレックス」を発表した。ネット上では,製品のシリアル番号を入力し,オリジナルの3Dロボットで,敵と対戦する。

 楽しそう,専用サイトはなにやらエラクカッコイイ。だけどできることなら,パソコンにでも接続して,選択できるというパーツを全部認識して,画面上に実物とまったくロボットが現れたらうれしいかも。パーツごとにIDを持たせて,そのIDの情報をネットで送信すればできそうだし。自分の目の前にあるロボットがネット上で戦い続ける,なんてなかなか面白そうな気がするけど。

 人間の肉体というハードウェアがいつネットワーク上に融合できるのかはわからないけど,それまでの代替として,ネットワークと同体となれるロボット,というのは以外と早く登場してもいい。ネット上から必要な情報はすべて瞬時に取り寄せ,必要なもの(ファイルだけでなく現実の「もの」も)取り寄せ,そして,リアルで行動する。1000円のロボットから発想を飛躍させれば,すべての人の生活に役立つハードを想像できるかもしれない。




 
[2002.01.20]
  ネットTVは必然必定


 ▼次の標的はテレビ番組(CNET Japan)
  http://japan.cnet.com/News/2002/Item/020118-3.html


 なぜ,テレビは公にネットワークに来ないのか? 今の数倍の視聴を稼げて,広告費を上乗せできるというのに。まぁ頭を回す能力がないのか。

 テレビ番組をデジタルコピーされないようにする計画が進められている。すでにファイル共有ソフトでたくさんのビデオファイルが出回っているが,コピーをふせぐ方法を取り入れるにはすべての機器に防止技術を取り込む必要がある。

 例えば,CDやレコードをカセットテープにコピーして,保存したり貸し借りしたりということはさんざん行っていたのに,それと大してかわらないナップスターがやり玉にあげられたのはなぜだろう。ビデオデッキを2台並べて,レンタルされているビデオテープのダビングをしている人も世の中にごまんといるのに,記事のようなコピーだけが問題視されているのはなぜだろう。結果が同じでも方法が違えば許さない,というのは不条理であり,従う必要性はない。

 まぁ地上波のテレビ放送にプロテクトをかけるというのは,今世の中にあるすべてのテレビを取り替えなきゃいけないわけで,まともに進むとは思えない。きっとどうしようもなくつまらないだろうと私は勝手な予想をして記事を読んでもないニュースもあるが(Impress INTERNET Watchの記事),最終的にはスリトーミングを使って,放送しているものをそのまま流すネットワークTVを開設する以外に,テレビ局は生きる方法はないということをおぼえておいた方がいい。つまらん小細工で生き延びようなどとしないことだ。まぁつぶれててくれてもテレビを持ってない私には関係ないことだがヽ(´ー`)ノ(そういえばこんなのがあってアメフトの観戦に何度か使ったなぁと思い出深い過去記事




 
[2002.01.19]
  クールな明日を考える


 ▼冷却技術が握る高速チップ開発の命運(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/technology/story/20020117301.html


 扇風機とおんなじものをくっつけるとか,表面積を増やすことで熱を発散させるなんて,よくよく考えればなんてことない発想だ。ここはひとつどうだろう,あなたが新しい冷却方法を考えて,インテルやAMDに売り込んでみては?

 各チップメーカーは,現在の,そして将来の冷却装置の開発に悪戦苦闘している。もうヒートシンクとファンだけでは間に合わなくなってきているのだ。電子で熱を放出する微小集積回路冷却装置,音を利用する熱音響冷却機関などが提案されているが,最後には液体冷却にかなうものはないという見方もある。

 パソコンのファンの音は実際,大きくなっている。最新のパソコンに買い替えたら音が気になって気になって…という話はかなりきいてきた。そんななかでやっぱりiMacは偉大だったが,新iMacはとことん音は抑えられているらしいがファンを外すことはできなくなったらしい(ZDNet Newsの記事)。パソコンへの興味は,冷却への興味につながる(過去記事)。冷却がうまくいけば,より進化が進むのだから。

 車が最終的に今のように水冷になったように,パソコンも同様だという話はよくきく。WIRED NEWSの記事も同様のシメになっている。過去記事でとりあげたような,厚くなる部分に薄い板で水を付着させても,絶大な冷却が可能となる。もちろん,その水が循環すればより効果が高まる。クールな明日はまだみえないけど,それはひょんな想像力からうまれるかもしれない。あなたの頭の中からそれは生まれるかもしれない。




 
[2002.01.18]
  ときめきの力たち


 ▼Macworld Expo SF 2002 基調講演 : 喝采? それともハッタリ?(TidBITS)
  http://www.tidbits.com/tb-issues/lang/jp/TidBITS-jp-611.html#lnk2


 人目を引く力,凝縮の限りを尽くした力,そしてハイエンドでは現在のプロモデルにも差がなく,果てはスーパードライブまで付くスペックの力。気持ちに届く,力たちがまばゆい。

 大きく期待をあおったアップル社のエキスポでの基調講演だったが,新iMacを別にすると物足りなかった。新iMacのデザインは,不思議な卓上ライトのようなものだった。デジタルハブとしてはそれ以上の能力があり,あとは購入者がこのデザインを受け入れるかどうかだけだ。

 先日,有楽町のお店で展示されている新iMac(過去記事)をみてきた。ガラスケースに入れられて,いじることも触ることもできなかったが,とりあえず思ったことは,デカッ! ということ。下の半円形部分は,思っていたよりも一回り大きく,それによって写真でみるほどの軽い感じも受けない。でもまぁよくよく考えると,あれだけのものが詰め込まれているのだからこの大きさで当然かとも思える。あとはキーボードとマウスが真っ白なので汚れそう…,ディプレイ裏のアップルマークはみることがすくなそうだな…,てなことを感じたぐらいか。

 基調講演やその後のレポートもみていたせいか,それほど違和感のあるデザインとも思えず,すんなりと受け入れられそうだなと思ったが,興味津々でのぞき込むたくさんの通りかかりの人たちがいて,いいのか悪いのかはわからないが人目を引く力はあるようだ。いったいどんなボードが入っていて,どのようにハードディスクや電源などが配置されているのか,みてみたい気分でいっぱいだが,でかいと云ってもそこらへんの凝縮の力は,みているだけで感じられてくる。液晶ディスプレイには今までヒット商品がないという見方もあるが(ZDNet Newsの記事),これは売れる(断言。




 
[2002.01.17]
  つながれた手の離れるとき


 ▼Rumor Central:リーク禁止の警告がまたもやリーク……(ZDNetエンタープライズ)
  http://www.zdnet.co.jp/enterprise/0201/15/02011588.html


 つながれた手はいつまでつながっているだろうか。MSの人間はそれに怯えてはいないのだろうか。いや,本当に身近に感じられる日が来なければ,無理か。

 先日,マイクロソフト社内からリークされたメールには,社内情報のリークについて強い非難が書かれていた。安全なOSを作るのと同じくらい,同社にとって社内情報の流出防止は難しいのかもしれない。そのメールは,リナックスの脅威について書かれているものだった。

 MSの周りが騒がしい。いや,騒がしいのはいつものことだが,ホントに笑いが止まらないほど騒がしい。とっても安全性が高いといわれていたウインドウズXPに,ユニバーサル・プラグ・アンド・プレイ絡みの重大なセキュリティ過失がみつかった昨年暮れの騒ぎも記憶に新しいところ,その後もIE絡みのセキュリティホールはコンスタントに高打率を維持して発見され続け(CNET Japanの記事),対策しようとする人が訪問するウインドウズ・アップデートは障害が起きてちゃんとアップデートできなくなった(ZDNet Newsの記事)。さらにはMSサイトからの顧客情報流出なんて話も(Net Securityの記事)。

 また,MSの独禁法や民事訴訟の裁判も,昨年まではMSの都合いいままに進んでいたが,今年になってそれが混迷をみせている(ZDNet Newsの記事)。でもでも,こんな会社が経営的には順調という話もあって(ZDNet Newsの記事),世の中いったいどうなっていることやらという感じがするが,次の大きなウインドウズのアップデートまで間があり,Xボックスでも慎重なかじ取りが求められる今年は,MSにとっては試練ばかりが続くことになる。本当はもうすっかりそっぽを向かれてもおかしくない同社だが,いつまでたっても変わらなければ,ホントに見捨てられてもおかしくない。まぁ変わらないだろうけど。




 
[2002.01.15]
  ヘッドマウントディスプレイの,世界


 ▼プロフェッショナルに用いるヘッドマウントディスプレイ「Nomad」が実用化(MYCOM PC WEB)
  http://pcweb.mycom.co.jp/news/2002/01/07/15.html


 手を伸ばした右手の指先に触れたムービーを,ポケットの中に入れて街へ駆け出そう。…ヘッドマウントディスプレイが標準となる日が来る,近い将来。

 マイクロビジョン社は,新しいヘッドマウントディスプレイの出荷を開始した。航空・医療・軍事などのプロフェッショナル分野で用いられる。重量は502グラムで,解像度はSVGA表示の800 x 600。装着した片目から17インチディスプレイのモニタに相当する映像がみられる。

 例えばPDA。いくら表示部分をコンパクトに効率良くまとめたとしても,それ以上には一切広がらないという制約は,どうしようもないんだけれども檻に閉じこめられているような,拘束されているような感覚を生む。もちろんパソコンのディスプレイだって同じで,17インチでも21インチでも,そのなかで固定の解像度のなかでしか移動することができない。でも,思考も,創造力も,20cm平方相当のなかに収まるものぢゃない。

 リアルなことを考えても視界が限定されているのは当然のことだが,私たちは横を向くことも後ろを向くこともできる。パソコンのOSが現在の2Dから3Dへと広がったとき(すなわち自分の横や後ろも使用できるようになったとき),今のディスプレイは液晶も含めて使い物にならなくなる。ヘッドマウントディスプレイによって作り出される,首の動きに合わせて回転する360度のデスクトップ(いやまたはそれが本当のワイヤード空間,になるのか)を空想してみる。




 
[2002.01.13]
  どうなることやらどうにもならんか


 ▼経産省、「迷惑メール」撲滅に向けて特定商取引法改正へ(Impress INTERNET Watch)
  http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/2002/0110/spam.htm


 スパムはなくならない。どうにもこうにもどうしたって大した対策などない。それに商取引法の問題だけぢゃないしね。

 経済産業省は,スパムメール対策として,サブジェクトに「!広告!」と表記させるよう法律を改正する。2月1日から施行。また,スパムの受け取りを希望しない受信者には,その連絡方法の表示が義務づけられるが,「!連絡方法無!」とサブジェクトに記入すればその義務はなくなる。

 私のメールボックスにも毎日スパムがばんばか入ってくるので,あるとき1日に何通くらい来ているのだろうと気になってゴミ箱に捨てずに数えていると,30通ぐらいだった。まぁ海外のフリーサーバーなどを一時期ガンガン使っていたので,自業自得とも思っているけど。ちなみにこの経産省の対策のニュースが流れたのが10日,んで翌日の11日の早朝に発信されたと思われるスパムに「!広告!」が入っているのがあって笑った(コピペ)。2月からぢゃないんですか?(^_^;と思いつつ,律義なんだかなんなんだかよくわからんけど。

 送信停止のためにメールアドレスを送るなんてスパムを増やすだけの行為だしするわけないぢゃんと思いつつ,そんなふうなことを義務づけると云う経産省の対策もなんだかなという気も。あと,経産省の資料では「!」が2バイト文字だったりするのに,Impress INTERNET Watchの記事やCNET Japanの記事では「!」と1バイト文字なのは,それでフィルタする人を混乱させるためですか?とか,そもそもすべてのユーザー対象の法律で2バイト文字のサブジェクトを導入させると云うのはちょっと問題な気もとか(これは私の考えが古いだけかもしれないですが),対策窓口を設けるようだけど,iモードみたいにメールヘッダ全部捨てるようなものでどうやって業務停止などの処分をとらせる業者を取り捕まえるのだろう?とか,妙な点ばかり。どうなることやらどうにもならんか。




 
[2002.01.12]
  陰りの枯れ野に風抜けて


 ▼エクシードプレスの業務停止に伴いMACLIFEが廃刊へ,2001年末号が最終号(MacWIRE ONLINE)
  http://www.zdnet.co.jp/macwire/0201/11/n_md_news1.html


 マック関連の話題が続いている毎日に,ダメ出しされるようなこの話(^_^;)。「過ぐ時や陰りの枯れ野に風抜けて」。

 ビー・エヌ・エヌ社が発売するマックライフ誌が廃刊となった。161号だった2001年12月号が最終号となり,今月販売予定の2月号は店頭に並ばない見込み。編集・発行を行っているエクシード・プレス社が不渡りを出したことによる。これにより発売元として名前が残っていたビーエヌ・エヌ社も消えることになる。

 なんともびっくり。日経マック誌が2000年12月号で消え去り,その1年後に再び…。これで残ったのは,アスキーのマックパワー誌,マックピープル誌,マイコミのマックファン誌,……あとなんだっけ? これで全部?(^_^;) あまりにも寂しいのでMdNやDTP関連雑誌とかも入れていいですかぁ? マックライフの廃刊理由はちょっと異なるが,実際のことを云えば,シェアを考えると見込める購買層が限りなく小さいわけで,特にアスキー系などいつ消えてもおかしくないと思うのは当然,なのだが。

 古くはマックユーザーやマックワールド,マックプロス(ぉっ)など,そこそこの雑誌が並んでいた本屋さんのマック関連雑誌スペースも,今では見事に小さくなってなんともかんとも。まぁ,寂しいですなぁぁぁ。




 
[2002.01.11]
  オソレイリソフト


 ▼アップル、『iPhoto』で消費者向けサービスを強化(CNET Japan)
  http://japan.cnet.com/News/2002/Item/020109-8.html


 いつもバックグラウンドで起動しているiTunesとはちょっと趣向が違う気もするが,使い勝手の良さはそのまま引き継いでいる。この出来栄え,絶品だ。

 アップル社は新しい写真編集ソフト「iPhoto」を発表した。iPhotoはコダック社のサービスで,写真アルバムの発注までできる。このサービス分野での利益は,アップルにとって財務上のメリットもありえるかもしれない。

 昨年夏からその名前が出ていたiPhoto(過去記事)。ほぼ予想通りのカタチでの発表となった。実際,慣れるとかなりかなりかなり使いやすく,楽しさも感じる。とはいってもアドビのフォトショップとは全然重ならず,より写真の取り込み,整理,出力に特化している。それはデジタル・ハブとしてデジタルカメラの画像処理に格段に特化しているともいえる。

 「プリント」(印刷)をすると,余白をスライドバーで決めて気楽で出来上がりを想像できる(pic)。ウェブページ書き出しも勝手にサムネールをつくって,ワンクリックで完了(例.html)。クイックタイム形式のスライドショー書き出しもあとは自分の好きな音声を追加すれば,お気に入りのムービーファイルになりそうだ(例.mov)。なにより直接自分のiToolsサイトにウェブページをつくるホームページ書き出しはとてもあっさりとしながら,ファイルの転送まで自動化されている()。センスのいいスライドショーも胸にぐっとくるし,あとは日本でも写真アルバムの発注ができたら,う〜ん,してしまうかもヽ(´ー`)ノ。いやはやオソレイッタ。(基調講演のキャプチャ画像など)。




 
[2002.01.10]
  新iMac,無条件支持


 ▼新型iMac,あなたなら買いますか?(ZDNet News)
  http://www.zdnet.co.jp/news/0201/09/e_imac.html


 新しいパソコンを探している人に「買わなきゃ」と思わせるための,無条件支持(^_^;)。

 アップル社の新iMacへの反応は様々だ。あるアナリストは,電気スタントを今までなんど倒したことがあるかと,失敗する原因にあげている。ある写真家は,CPUが1GHzの壁をこえなかったことにがっかりしている。価格は,他のウインテルパソコンと遜色ないようだが。

 基調講演で,新しいiMac登場の前に,これまでのiMacのすべてのCMが続けて流れた。初代ボンダイブルーの3ステップでインターネット接続ができるというものや,5色のiMacがくるくると回転するもの,スノーやセージのイメージ重視のものなど。フレッシュな感じとエレガントさを強く感じさせ,今みてもハッと強く意識を惹きつけられた。そしてそのiMacは600万台を出荷し,幾多の問題に陥っていたアップルを救った。

 そして,新型iMac。プロユーザー向けと遜色ない最速のCPUを積み,ディスプレイも十分な大きさ,今現在の極上の(そして今年スタンダードとなる)ドライブであるスーパードライブを持ち,オーディオを楽しむための良質のスピーカーも装備,なのに「凝縮の美学」を感じさせるほど設置スペースは小さい。それでいて価格は,同等のパワーマックより10万近く安くなっている。重し代わりとして本体内に電源が入っているので,電気スタンドのように倒れることはないそうだ。アップグレードさえ考えなければ,購入をためらう要素はなにもない。初代iMacがディスプレイ搭載パソコン最初の大ヒットとなったように,新iMacは,液晶ディスプレイ搭載パソコンの先駆けとなる。けれん味のない,新しいデザインとともに。




 
[2002.01.09]
  路線上の革新,そのひとつひとつ


 ▼MWSF: Expo keynote coverage(MacCentral)【英語】
  http://maccentral.macworld.com/news/0201/07.keynote.php


 iPhotoの機能もナカナカ。そしてNew iMacとして結実した路線の確かさ。それを,認識。

 マックワールドエキスポ/サンフランシスコでの,アップル社CEOスティーブ・ジョブズの基調講演。ジョブズはデジタル・ハブがパソコンの未来だとして,デジタルカメラをつなげるiPhotoを発表。「iPhotoで我々のデジタル・ハブ・アプリケーション・スイートは完成する」。新iMacは,液晶ディスプレイ,G4プロセッサ,最上位機種にはスーパードライブを搭載。

 講演中,何度も「イノベート(革新)」することも説き,その結晶としての新iMac登場となった。PowerMacなどプロ仕様との差は拡張性ぐらいで,その点が必要なければ,非常にお買い得な製品かも。これまでのiMacも下位モデルとして残るという噂もあったが,全面刷新。信じられないサイズに,G4チップからDVD-Rドライブ,ゲフォース2 MX,USBポートx3,ファイヤーワイヤーポートx2,40/60GBハードディスクを詰め込んでいる。マヂデスカ? ちょっと信じられないので分解フォトが早くみたい〜。

 すべてはデジタル・ハブとしての完成型に近づけるためなのだろう。そのために,G4チップは有用だし,iDVDのためにスーパードライブは必須だった。よくよく考えれば,iPodなどいろいろ含めて,はっきりした路線の上に立った発表が続いているだけなのかも。iPhotoは,日本語言語も含まれているので英語サイトからダウンロードしても大丈夫。今使っているけど,とことん機能を絞って,でもiToolを利用して自動でHTML書き出し付きの画像公開ができたり,BGMの鳴るスライドショーとか,センスが絶品。いろいろと感動した基調講演でした(基調講演のキャプチャ画像など)。




 
[2002.01.07]
  新春大笑い小咄


 ▼Lawmaker: Is CD copy-protection illegal?(CNET.com)【英語】
  http://news.cnet.com/news/0-1005-200-8363449.html


 128kbpsの情報は,人々に新しい音楽を知らしめ,新しい音楽への興味を呼び寄せるものだ。それを知りつつ,見て見ぬふりをして不良品を売りつけようとする人々には,…爆笑か,または失笑をしてしまう(;´Д`)。

 デジタルコピーからCDを保護するレコード業界の行為が個人の権利を侵害する違法行為である可能性が高い。92年の法律では,ユーザーが個人的な利用のためにデジタルコピーを作成すること許可している。

 日本でも発売が検討されているというデジタルコピーに対するプロテクトCD(asahi.comの記事)。これがオンラインでの楽曲配信と絡んだ話ならまだしも,ただ単に音楽に猿ぐつわをはめるだけ,よってパソコンやカーステレオでは聴くことができません,古いCDプレイヤーでも聴けなくなります,という,頭大丈夫ですか,医者紹介しましょうかという話で,笑える。CDコピープロテクトの中には,ウインドウズでは聴けなくなるけどマックではなんの問題もないというのもあるそうで,あっ,それは私が共有しときますけどなにか? という感じで,腹がよじれるほど笑える。

 何度も云うが,音楽は情報でしかなく(過去記事),情報は自由にネットワーク上を行き交い,伝播するものだ。誰もそれを止めることなどできない。そうして,その情報は愛されるものとなる。今までと同じ商売はもうできないということを音楽業界は,自分自身の垢を洗い落としながら知らなければいけない。それができないのなら,ユーザー諸氏は取るべき行動を取って,頭の悪い人間にわからせるべきだ。(tnx >あるのさん)




 
[2002.01.06]
  噂の秒針,進む


 ▼Macworld Expo 2002 - The Hype vs. The Hooey(osOpinion.com)【英語】
  http://www.osopinion.com/perl/story/15621.html


 まっ,今回はあんまり余計な先入観を持たない方が楽しそうなので,のほほんとストリーミング中継を観るとしますかヽ(´ー`)ノ。

 アップル社は,iPodでちょっと過剰な広告をうってしまい,消費者やマスコミから反感を買った。マックワールドエキスポ/サンフランシスコではその教訓を活かすだろうか? 噂その1。アップルブランドのPDA,iWalkの発表。ビデオを大きく取り込んだPDAとなり,噂サイトのSpyMacは,この件で法的な注意をアップルから受けている。噂その2。パーム社の買収。過去にジョブズはパーム社に買収を持ちかけたが断られた。いまのパームの株価なら買い時だ。噂その3はあり得なさそうだが,サン・マイクロシステムズ社の吸収だ。

 アップルサイトがトップに掲げている,エキスポへのメッセージが異常だ。今現在は「今までみたことないパソコンをみせたる」。その前に掲げていたメッセージは「噂サイトの噂なんて超えたる」だ。いつも噂についてはいっさいコメントしない!と云っていたのを逆手に取るメッセージは,iPodなんて全然革新的ぢゃないぢゃんという反発を受けたことも考えれば,今回の発表へのよほどの自信と,絶対手の内を明かさないようにという,脅迫じみた忠告か。

 他の噂を拾ってみると,新型マシンの最上位機種はPowerMac G4 1.4GHzのマルチプロセッサ(3499ドル),液晶ディスプレイ搭載のiMacがG3 1GHz(1499ドル)(SpyMacの記事)。可能性は低いが64ビットG5チップのお披露目,アップルブランドのQuicktake以来のデジタル・カメラの発表,ソニーとの提携(ジョブズのソニー好きからするとあり得なくはない),モトローラチップからインテルチップへのスイッチ(osOpinion.comの記事)…。今回はあえてすべてにノーコメント。スティーブ・ジョブズの基調講演のストリーミング中継は,7日(月)26時ごろから。




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